自己免疫の異常が主な要因となって発症する関節の炎症性疾患です。特に手指や肘、肩、膝、足などの関節に影響を受けやすく、炎症による腫れ、痛み、関節の硬直が典型的な症状です。これに加え、微熱や皮膚のリウマトイド結節、貧血、眼の異常(強膜炎、上強膜炎)、骨粗しょう症なども併発することがあります。30~50代の女性に多く見られることが知られています。
初期段階では、手指や手首の関節が腫れたり、痛みや熱感を感じたりすることが多いです。特に朝の起床時に手指が硬くなったり、食欲が減退したり、貧血による疲労感が現れることもあります。
関節リウマチが疑われる場合は、症状を確認し、血液検査を通じて炎症に関連する数値(CRPやESRなど)を測定します。また、関節の状態や骨の変形を確認するためにX線やMRIを用いた画像検査を実施し、総合的に診断します。
治療の目標は、関節の破壊を防ぎ、炎症のない安定した状態(寛解)を維持することです。主な治療法としては、免疫抑制作用を持つメトトレキサートなどの抗リウマチ薬が用いられますが、効果が不十分な場合には生物学的製剤を併用することもあります。
薬物療法に加えて、リハビリテーションも重要です。関節を動かさないと可動域が狭まるため、痛みを感じない範囲で動かすことが推奨されます。薬物療法やリハビリで効果が得られない場合、関節破壊が進行し、日常生活に支障をきたす場合には手術療法が検討されることがあります。