ロコモティブシンドロームは、運動器に障害が生じ、介護が必要になったり、寝たきりになるリスクが高まる状態を指します。主に加齢による身体機能の低下や疾患が原因です。
背中が丸くなったり、腰や膝に痛みやしびれを感じる場合、骨粗しょう症や変形性関節症、脊柱管狭窄症などの疾患が関係している可能性があります。運動不足により筋力やバランスが低下し、立つ、座る、歩くといった移動機能が低下することで、ロコモティブシンドロームを発症しやすくなります。注意が必要です。
多くの人は60代以降に注意を払えばよいと思いがちですが、実は40代の5人に4人がロコモ予備軍とされ、早めの対策が重要です。
運動が苦手でロコモティブシンドロームが心配な方や、健康寿命を延ばしたい方は、「ロコチェック」(日本整形外科学会の公式サイト参照)を試してみてください。これは自分の移動機能を確認するための7つのチェックリストです。以下の項目のうち1つでも当てはまれば、ロコモティブシンドロームまたは予備軍の可能性があります。
また、公式サイトでは「ロコモ度テスト」も紹介されています。これには「立ち上がりテスト」(下肢筋力の測定)、「2ステップテスト」(歩幅の確認)、および「ロコモ25」(身体状況や生活習慣の確認)の3つのテストがあります。これらで1つでも該当する場合は、ロコモティブシンドロームの兆候が出ている可能性があるため、速やかに当院をご受診ください。
診断の結果、ロコモまたはロコモ予備軍と判明した場合には、リハビリテーションとして理学療法(運動療法)を行います。運動だけでなく、生活習慣の改善も重要です。